食べてその場で美味しいと思うものも ”美味しいもの”。
しかし、後にまた食べたいと思えるものが本当に ”美味しいもの”ではないかと思う。
肩のこる料理ではなく、目新しくもどこかホッとできる料理であれば良いと思う。
”母の味”のように。
母親の味には敵いません。愛情の深さが違います。
だから精一杯 調理はもちろん、盛り付けに至まで思いを馳せる。
五味調和 五味五感 五色五法。
そして 粋をいつも心に。
土地の環境により食材の味も微妙に違うもので、その地方ならではの食材もあります。
恵まれた環境の中で育った豊富な食材。その地の物をその地で味わう。
新鮮で安心・安全な熊本、南小国が生み出す素晴らしい食材を堪能ください。
どんなに新しい味を取り入れても基本は日本料理。懐石と会席があるように、料理の流れにも色々と意味や想いが籠められているものです。
生け花で強弱・濃淡でひとつが完成するように、会席料理も同じく召し上がった最後に"美味しかった”と思っていただければと考えています。
全体でまたひとつの料理、そのお料理を愉しみ、味わってください。
お料理は口だけで味わうものではなく、目で愉しむものでもあります。彩り、盛り付けにより味も変わります。食材だけに限らず、器などの備品も味を左右する大切な要素と考えております。
旬の素材や地元ならではの素材があるように、湯本荘にて黒川の土地柄や自然を感じていただきたく自分で手造りすることもあります。
野菜不足の現代の人に、野菜本来の味を味わっていただきたいです。
大阪の妹家族に毎年南小国の野菜を送っていますが、送るたびに ”箱を開けると野菜の、土の匂いがすごくする!いつもスーパーなどで買う野菜と味が全然違う!!”といいます。
子供たちは嫌いな野菜でも南小国の野菜は食べれるそうです。
見た目ではなく、新鮮で安全な野菜本来の味を味わっていただきたいです。